やさぐれメモ

やさぐれた30代男性の自由帳

栗城さんと宮内さん

声を上げての応援はしませんでしたが、ほんのりと、心の隅のほうで応援していました。

この人近い内に絶対死ぬ。引くに引けなくなって絶対に死ぬ。ドキュメンタリーが放送されるたびに、そう思いながら見ていました。でもぼくは登山を知らないこともあって、専門家による色んな批判などにも目を通しながらも、ほんのりと応援していました。会社員的にも「その資金調達能力はビジネスパーソンとしてなかなかやるじゃん」とほんのり上から目線で認めていました。

それが、前から分かっていたとはいえ、ぽっと亡くなられてしまって、会ったこともないのにぼんやりとした喪失感に包まれています。キツい言い方をすれば、若者に夢や希望を持つことの大切さを訴えなから、その一方で実力の伴わない山行を繰り返して亡くなりました。

これ、いつだったかちょっと昔に同じ思いをしたなぁ、と振り返ってようやく思い出しました。ライブドア事件だ。

宮内さんが好きでした。堀江さんよりは宮内さん。彼の苦労話を何度も読み返し、アメブロだったか彼のブログを毎日チェックし、TACの税理士講座パンフレットを取り寄せたりしました。そして彼のベンツS500の話を目にして「いつかは自分も」とPCの壁紙やスクリーンセーバーを高級外車でローテーションしたりしていました。彼の背中に夢を見ていました。八方塞がりの自分の人生に光が差しました。いつかは都心の一等地で働きたいとか、この底辺から頑張って抜け出して年収五千万くらいになるんだとか、若者ならではのたくさんの夢を見続けていました。

それが、ある日すべて吹っ飛んでしまいました。あのベンツもズルいことを巧くやって手に入れたものだと思うと、すごく裏切られたというか騙された感が湧いてきて強い憤りを抱いたものです。それでも嫌いにはなり切れず、オリンパス東芝の不正会計事件の時はなぜライブドアのように上場廃止にならないのか不公平さに腹を立てた時期もありましたが、その頃には自分の人生が上向きだしたこともあって、ライブドアや宮内さんのことは次第に忘れていきました。

宮内さんについては自分が勝手に夢を見ただけですが、夢を見せる人はしっかりと裏付けされた夢の見せ方じゃないとダメだと思います。栗城さんもお人柄は良さそうな方だったのですが、亡くなられたことも含めて残念です。もう一度、登山家にしか見られない絶景を中継して欲しかったな。